次世代書籍「脱近代宣言」をレビュー!!
今回は、落合陽一氏、清水高志氏、上妻世海氏の共著である「脱近代宣言」という本のレビューを行なっていきたいと思います。
購入動機
落合陽一氏がTwitterにて、「『魔法の世紀』→『デジタルネイチャー』→『脱近代宣言』の順番で読むと良い。」という趣旨のツイートをされていたのを見て、僕はすでに前述の2冊を読んでいたので、読んでみようと思いました。
デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂
- 作者: 落合陽一
- 出版社/メーカー: PLANETS/第二次惑星開発委員会
- 発売日: 2018/06/15
- メディア: 単行本
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外装
本の裏にはこんなことが書かれています。
落合陽一が、同時代を疾駆する哲学者・清水高志、キュレーター・上妻世海とともに、デジタルネイチャーの<哲学>、脱近代、アート、仏教、あらゆる関心領域を語りつくし、応酬しあう。新しいカルチャーの誕生を予期させる、密度と速度の深い歓びに満ちた、歴史的会談!!
内容
この本は著者お三方の対談のスクリプトのような感じなので、結構フランクな言葉遣いで書かれています。
本の裏に書かれているように、様々な領域の話が飛び交っています。おそらく一発で内容を全て把握できる人はほとんどいないと思います(僕も含めて)。
しかし、様々な分野に飛び散ったそれぞれのテーマが根底の部分で繋がっていて、大テーマ「脱近代」に収斂されていくプロセスはとても興味深いものでした。
前述の通り、僕は以前に落合陽一氏の著書、「魔法の世紀」、「デジタルネイチャー」を読みましたが、この本ではその2冊の内容が哲学や芸術などの分野と混ざり合って新たな解釈が生まれるような感覚で、読んでいてとても面白かったです。
僕は完全に理系に染まった人間なので、特に哲学やアートの分野に関する知見は持ち合わせていませんでしたが、「『〇〇論』はこういう考え方だ!」みたいな感じで本文中でしっかりと説明がなされている場合がほとんどで、読んでいて詰まっちゃうようなことはなかったです。
特に僕は「華厳宗」の四法界の話がとても印象に残っています。詳しくは是非とも読んで確認していただきたいです。
また、初見の単語も大量発生なので、辞書片手に読むのがいいかもしれないです。その際には辞書の意味と実際に使われているニュアンスが異なる場合もあるので注意が必要かと思います。ですが、注釈がしっかりと書かれているのでそれほど気にはならないですし、逆に新たな興味関心のきっかけになるなと感じました。
まとめ
平成が終わろうとしている今、新たな元号の幕開けとともに近代をオーバーライドして、新たな時代に突入するのはいつになるのか、そんなことを考えさせられるような本でした。
少しでも興味を持った方はぜひ読んで見てください!